日常

WWOOFを使ってオーストラリアでファームステイをした話

大学2年の春休みに農家と手伝う側を繋ぐWWOOFというサイトを使い、オーストラリア約1ヶ月間のファームステイをしました。

なぜオーストラリアでファームステイをしたかと言いますと、当時はまだ卒業後に何をしたいかイメージが湧いておらず、小動物臨床から大動物まで経験してみたいという理由や放牧している牧場に興味があった、海外の文化を肌で感じてみたかったなどの理由がありました。

そこで、今回はこのファームステイでの経験をシェアしたいと思います。

WWOOFとは

有機農家であるホストと、日本全国・世界各国のウーファーをつないでいます。WWOOFのサイトを通し様々な人と友達になり、その関係性を深化させ、オーガニック生活を知り、新しい知見を得て、価値観の多様性を感じ、自分を向上させていくものです。家族のような気持ちで、何をしたら相手が喜んでくれるかをお互いが念頭に置きながら一緒に短い間生活します。(WWOOF HPより)

WWOOFを介してのファームステイは受け入れ側(ホスト)、手伝う側(ウーファー)共にお金のやり取りはなく、ホストは宿泊場所と食事を提供する代わりに、ウーファーはお手伝いをするといった関係になります。

ホストの業種としては無農薬、無化学肥料で作物を栽培する農場が中心で、ほか、農家民宿、農家レストランやカフェ、玄米菜食店、自然食品店、 自然体験学校など、半分農業で半分は別の業種をしているいわゆる半農半タイプのホストも登録しています。

ウーファーに登録するためには国内だと初年度年会費で5500円、海外の場合は4450円〜かかりますが、これで素敵な経験ができると考えると安いと思います。

簡単な流れとしては、

①WWOOFに登録

②WWOOFからホスト情報が載った冊子が送付される

③冊子から気になるホストにコンタクトを取る

④ホストのところへ行きお手伝い

このような流れになります。

日本国内でお手伝いする場合はもちろん日本語でやり取りしますが、オーストラリア、ニュージーランドでやる場合は冊子もホストとのやり取りも全て英語になります。

私自身は素敵なホストに恵まれ良い経験ができましたが、口コミを見ていると「冊子に書いてある仕事内容とは違った」などもあるのでやられる方はしっかりとホストとやり取りすることをお勧めします。

オーストラリアでの経験

私がファームステイした場所はケアンズから車で1時間程のMareebaという田舎です。

そう、今までお伝えはしていませんでしたが、このブログ名もここから付けました。

お世話になるホストにもよりますが、ホストの家の近くまでは基本的に自力で行かなくてはならず、私の場合は近くのバス停までケアンズから頑張って行き、バス停まで迎えに来てもらいました。

獣医学科に通っていたこともあり、動物のお世話ができるホストを選び、朝は豚へのエサやりから始まり、放牧されている牛を馬に乗って集めて去勢をしたり、豚の出荷、枝肉になって帰ってきた豚肉をホストが販売するハムやソーセージなどの製品の加工、畑作業など多くのことをお手伝いしました。

1ヵ月間お世話になった宿泊小屋
ステイ先の周りには何もない
放牧されている豚
エサやり
放牧されている牛
馬やバギー、歩きなどで集めた後
ステイ先に住みついている鶏の親子
野生のカンガルーとクジャク(?)もよく敷地内に現れました!
最高の夕焼け

このファームステイを経験して、初めて放牧というのを目の当たりにし、日本との飼育形態の違いを感じたのはもちろんですが、それと同時に自然の豊かさ、食の大切さを感じました。

ファームステイをする前も命に感謝することは親から教えられてきましたが、ホスト先から出荷された豚で作ったソーセージやサラミ、牛肉を食べ、命の大切さ、有難さをこの時に初めて身に染みて感じたと言っても過言ではありません。

また、毎日朝早くからお手伝いし、自然の中で生活することで“生きている”ということを実感しました。

ファームステイに行く前はWWOOFに申し込もうかどうか悩んだこともありました。

航空券代往復10万円がかかるし、ファームステイするなら日本でアルバイトをしたり、友達と遊んだ方が良いのではと頭をよぎったことも正直ありました。

しかし、今となってはファームステイをして良かったと心から感じ、この経験を経て行動力もつきました。

費用に関しても航空券代と2泊分のホテル代で約10万円で1ヵ月過ごすことができ、10万円でこの経験ができるのであれば行かない理由がないと思います。

もちろんオーストラリアやニュージーランドでなく国内でも同じような経験ができると思うので迷われている方は行かれることをお勧めします。

有難いことに当ブログは多くの獣医学生や畜産関係の学生にも読まれており、学生の皆さんの力に少しでもなれれば幸いです。