うさぎの抱っこの仕方

日々の診察をしていると「自宅でうさぎにお薬をあげられない」という声をよく耳にします。

今回はそんなお悩みを私が実際にやっている捕まえ方から保定方法(動かないように抑える)を写真を交えながらお伝えしますのでぜひ参考にして下さい。

準備するもの】
①低めの椅子(風呂用の椅子など)
抱っこをする際は座って行うのでお風呂で使用する椅子のような低めの椅子を用意して下さい。なければ床に直接座ってやってもいいでしょう。
ダイニングチェアなど高さのある椅子での抱っこは万が一跳んで落下した際に骨折などの怪我をする恐れがあるので控えましょう。

②少し大きめのタオル
抱っこした後、自分の太ももの間にうさぎを保定するので、足の間から落ちないようにするためにタオルが必要です。
また、抱っこしている際におしっこやうんちをすることがあるのでタオルがあればズボンが汚れることも防げます。(たまにおしっこしたことに気づかずズボンが濡れてしまうことがありますが…笑)

③投薬するためのシリンジ(注射器など)
投薬する場合はあらかじめ粉薬を溶き、シリンジで吸ったものを用意しときましょう。

 

抱っこする際に1番のポイントは“躊躇しない”ことです。

自然界でうさぎは草食動物であり、被食動物(捕食される側)なので「襲われる」と感じた場合、逃げるのが当然の行動となります。

中にはマイペースで手が伸びても全く逃げない子もいますが、多くの子は恐る恐る手を伸ばしていては逃げ回ってしまうので、躊躇せずスピード重視がポイントとなります。

他のポイントとしては、うさぎは密着している体の面積が広いほど動かなくなるので、自分の胸や腕を使って保定しすることや、力を入れて捕まえたり保定してしまうと骨折の原因にもなるのであくまでも力入れず「跳びそうになったときだけ少し力を入れる」程度にします。

では、実際に写真を交えながら抱っこの方法をお伝えします。(尚、モデルのうさぎは私が飼っているホーランドロップのチャイですがこの写真は神経症状が発症する前に撮ったものになります。)

利き手で首から前足の辺りを躊躇せず狙って真上から捕まえます。

強く掴んでいるように見えますが実際はほとんど力を入れておらず、重い掛け布団を首、肩あたりにかけているイメージです。

このように押さえていて動かない子であればほぼ抱っこできます。

動かなければもう片方の手でお腹から胸から手を入れます。

胸から手を入れた後、写真のように指を入れます。

前に跳ぼうとしても右前足と左前足の間に入れている指がストッパーの役割を果たし、入れる指の本数は1~2本体が大きい子やパワフルな子(レッキスやフレンチロップなど)は2本を入れるといいでしょう。

右側から見た写真

左側から見た写真

このように指を入れられれば大体の子は動かなくなり、抱っこして移動する際はうさぎの体と人間の胸辺りを密着させ、ラグビーボールを抱えるようにして持てば安全に移動できます。

ただ抱っこに慣れていない場合は移動は控え、ケージの前で抱っこや投薬をするようにしましょう。

跳びそうな子は頭を脇の下に入れ、腕と胸で体を包み込むようにします。

あとはタオルを敷いた太ももの上に乗せ保定します。

基本は両手と両足で挟む感じ。

ここでも両手、両足ともに力は入れておらず、全身にウェットスーツをまとっているような状態で「動けそうだけど動けない」「動いた時だけ少し力を入れ抑える」といった力加減で保定します。

大人しい子であれば両前足の間に指を入れた方の手(私の場合、利き手とは逆の左手)だけでも保定することが可能

 

中にはものすごく嫌がってしまい中々捕まえられない、抱っこできないという子もいるのでそういう場合は次のような方法をお勧めします。

タオルを頭からかけます。

体全体にタオルをかけることでで大人しくなる子もいます。

両手で巻くようにします。

胸からお腹にかけてを両手で持ち上げます。

あとは太ももの上で保定し、視界をタオルで遮りながら投薬をします。(写真は視界が遮られてませんが…笑)

 

このようにタオルで覆う方法もありますが、できないと感じたらくれぐれも無理はせずやめて下さい。

次回はシリンジを使った投薬の方法について書いていきます。