7月2日に神経症状を発症したチャイの状態をここまで2つの記事に分けて書いてきましたが、今回は発症から1週間後の状態についてお伝えしたいと思います。
7月2日に斜頸や眼振、ローリング、ふらつきなどの神経症状を呈してから、抗生剤、ステロイド、寄生虫駆除薬を内服で継続して投与していました。
そして発症から5日後の7月7日には動画のような状態になりました。
斜頸はまだ少し残っていますが、動きもだいぶ元通りになってきたので、怪我を防止するために敷いていたバスマットやバスタオルを取り払い、トイレ、給水ボトルを再度設置し、発症前の生活ができるか様子を見ていました。
また、トイレや給水ボトルを早い段階で設置した理由として、段差に乗ることやボトルから水を飲むといった行動がリハビリに繋がると考えたからです。
神経損傷によって神経症状が出た場合、一度ダメになった神経は元通りにならず、別の正常な神経が損傷した神経の代替となることができれば回復を見込むことができ、代替するにはリハビリが必要になります。
今回は原因が特定できておらず、神経が損傷したとは確定できていませんが、動きも戻ってきているのでトイレなどを再設置することにしました。
ただ、ふらつきや眼振、ローリングなどが残っている状態で段差などの障害物を設置すると怪我をする可能性もあるためリハビリ開始のタイミングについては慎重な判断が必要となります。
7月9日の動画では牧草もモリモリ食欲旺盛。
7月7日時点ではトイレに乗る回数はまだまだ少なかったのですが、その後徐々にトイレで用を足すことが増え、また給水ボトルからの飲水も最初はできなかったのですが、これに関しても徐々に出来るようになり、7月22日現在では発症前と変わらない生活を送っています。
このように今回のチャイの神経症状は治療が奏功し、今まで通りの生活に戻ることができました。
ただ、原因が確定しておらず、内耳炎なのか原虫の一種であるエンセファリトゾーン、脳神経系の腫瘍や炎症など様々な可能性が挙げられますが今回は対症療法で良くなりましたが、このような症例は稀と思っていただいた方がいいと思います。
中には治療が奏功せず、斜頸、ローリング、眼振など多くの症状が残ってしまううさぎももちろんいますし、良くなっても斜頸だけ治らないうさぎもいます。
私もチャイが神経症状を発症してから「今後介護が必要な生活になるかも…」と覚悟をしていたくらいなので、正直ここまで回復するとは思っていませんでした。
ただ、一つ考えられることはチャイの神経症状が発症してから治療するまでが5時間程と短く、早期治療できたことが良い結果に繋がったのではと感じています。
うさぎは半日様子を見ているだけで急激に症状が悪化する動物ですし、神経症状を発症してから12時間以上経過した場合だと治療への反応が鈍く、治りが悪いというような話も耳にします。
今回の件を踏まえ、皆さんに感じていただきたいのは、神経症状が見られた時は勿論、食欲や活動量が低下していたり、うんちの大きさや個数が減っているなど「いつもと様子が違う」と感じたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。
このことを念頭にこれからのうさぎとの生活を共にエンジョイしていきましょう!