うさぎの神経症状① ~発症前から発症まで~

ご存知の方も多いかと思いますが、先週の7月2日に自宅で飼っているホーランドロップのチャイが神経症状を発症したので、発症前のチャイの状態から発症当日についてや治療、その後の経過について皆さんにこのような病気があることを知ってもらうためにお伝えしたいと思います。

まず神経症状を発症する前のチャイの状態ですが、食欲は牧草、ペレット共によく食べ、便も1日150個以上出ていました。

気になっていた点としては、里親になった時から1日に数回くしゃみをしていることと、耳周囲を気にしているという2点でした。

くしゃみに関しては細菌感染や鼻腔内異物、歯根(歯の根元)の病気などが原因となりますが、レントゲン検査で歯根の状態を確認し、歯並びは綺麗で異常は認められませんでした。

10日ほど抗生剤を投与し、治療しましたがあまりくしゃみの頻度は変化なく、1日に数回程なので1度様子見としていました。

耳を気にする仕草に関しても耳道内の耳垢のチェックやレントゲン検査にて中耳の一部で膿などの滲出物が溜まることがある鼓室胞の評価をし、ここでも特に異常は認められませんでした。

経過観察から数ヶ月後の2020年7月2日。

その日の朝も普段通りご飯をあげたらすぐに食べ、特におかしい様子はなく、そのまま仕事へと向かいました。

そして17時半頃にLINEで「チャイの様子がおかしい」との連絡があり、一緒に送られてきた動画を観たところ目が意図せず上下や左右に揺れる眼振意図せず転がってしまうローリング首が斜めになる斜頸ふらつきなどの神経症状を呈していました。

怪我を避けるため、障害物となるトイレやフード入れなどを取り払うよう伝え、約3時間後の帰宅後に抗生剤やステロイド、寄生虫駆除薬を内服で投与し、自宅にあるだけのバスタオルでケージの周囲を覆いました。

うさぎの神経症状の原因には内耳炎や原虫の一種であるエンセファリトゾーン(エンセ、EZ)の感染、脳神経系の腫瘍や炎症などが主にありますが、原因の特定は難しいため、まずは上記の治療を施しました。

トイレやフード入れなどの障害物をを取り払い、丸めたバスタオルでケージ周囲を囲った後。

神経症状を呈したうさぎの中には治療が奏功し、眼振やローリングなどが治り、以前と変わらない生活をする子もいれば、最悪寝たきりになってしまい介護が必要になる子もいます。

この日は獣医師の自分でも正直動揺があり、「なんでうちのチャイが…」とショックで今後のことが不安でたまりませんでしたが、下を向いていても仕方ありません。

適切な治療をし、良くなるかどうかはもう神に祈るしかありません。

その日の夜は私が就寝した後もたまに激しいローリングが起きて、その音で目が覚めることもあり、「今後チャイはどうなるのか…」と不安を抱えながら2日目の朝を迎えました。