旅行

可愛い子には旅をさせよ ~Spare the rod, and spoil the child.~

前回、大学時代に訪れた国の紹介をしましたが、私がなぜ旅をお勧めするか。

それは旅をすることで行動力がつくのと同時に、海外の文化や人などについて学べ、かけがえのない経験ができると感じるからです。

今回はお勧めする理由を書き綴り、どうしてもあと1歩踏み出せない方や海外に興味がなかった方の参考になればと思います。

一人旅で訪れた国いくつかの記事で学生に一人旅をお勧めしてきましたが、今回、私自身が実際に一人旅で訪れた国・地域をご紹介したいと思います。 https:...

行動力がつく

私も東南アジア一人旅をする前は不安の方が大きく、行こうか少しだけ迷っていました。

しかし、それより前にオーストラリアでのファームステイや九州や四国を一人で巡った経験があり、また「今行かなくていつ行くのか!」と考え、とりあえず勢いだけで行きの航空券を取りました。

WWOOFを使ってオーストラリアでファームステイをした話大学2年の春休みに農家と手伝う側を繋ぐWWOOFというサイトを使い、オーストラリア約1ヶ月間のファームステイをしました。 なぜオースト...

バックパッカーの中には友人2人と巡っているという方にも会いましたが、私は”一人で行くこと”を強くお勧めします。

一緒に行く人がいるとどうしても頼ってしまう場面が出てきてしまう点や、旅の計画を立てる時に多少なりとも行きたい場所ややりたいことにそれぞれの考えがあると思い、「本当は気が乗らないけどしょうがないか…」というようにどちらかが妥協する状況になってしまう可能性があります。

その点、一人の場合は完全に自分の好き勝手に決めるとができ、より楽しめる旅になります。

もし、行こうか迷っている場合は以下のような方法で段階を踏みつつやってみてもいいかと思います。

・まずは日本国内を一人で旅する

やはりいきなり海外を一人で巡るというのは不安なので、日本国内を一人で旅(旅行)をし、要領を掴んでから海外に挑戦する。

北海道をバイクで1周や九州、四国を1周、住んでるところから東京までヒッチハイクする(レベルは高いですが…)など様々な方法があるので自分に合ったやり方、行きたい場所でいいと思います。

・ツアーで海外に行く

海外に行ったことがないという場合はまずはツアーを使ってかつ家族や友人と海外に行き、雰囲気を味わう。行く国はハワイでもオーストラリアでも、ヨーロッパでも好きなところでいいと思います。

・キャンセル不可の航空券だけを取ってしまう

日本国内を一人で旅したことがあり、海外も旅行では行ったことがあるが、もう一歩踏み出せないという場合はとりあえずキャンセル不可の航空券を取ってしまいます。

そうすることで行かざるを得ない状況になるので、自然と「旅に行く」というモードになります。

海外一人旅は行く前も決断が必要ですが行ってからも決断の連続です。

「次行く国はどこにしようか」、「明日、何しようか」、「今日はどこのゲストハウスに泊まろうか」、「移動手段は電車にしようか、バスにしようか」、「いつまでこの国にいようか」…など決断する数は考えればキリがありません。

このいくつもの決断をし、時にはハプニングも起きますが、それらを経験することで帰国後、大体のことは怖くなくなり、1歩踏み出せない状況になったとしても「海外一人旅に比べればなんてことないな」というように感じられ行動に移すことができます。

心に余裕が生まれる

私が訪れた東南アジアはまだまだ発展途上の国々が多く、そういう国々を巡っていると時には理不尽なことにも遭遇します。

歩いていたら「これ撒いていいよ」と急に鳩のエサを渡され、それを鳩にあげるとお金を請求されるということやタクシーやトゥクトゥクでぼったくられる、チップをしつこく要求してくる、日本人と分かると高い値段を言われるなど色々あります。

しかし、こういう出来事も旅をしていると「みんな生活するために頑張っているんだな」、「良い人だから少し多めに払っておこう」と考えられるようになり、旅をする前と比べ心に余裕ができた気がします。

日本国内で外国人がコンビニや様々な場所で働いている機会を目にすることが多くなりましたが、拙い日本語を使って一生懸命仕事している姿を見ると頭があがらず、尊敬の念しかありません。

海外一人旅を経験すると日本国内にいる外国人を見る目が変わり、確実に心に余裕がもてるようになり、それが今後の人生に良い方向に影響してくると思います。

かけがえのない経験

東南アジア一人旅を経て、多くの日本人と出会い、現地の方との一期一会を楽しみ、海外の文化を学ぶことができました。

出会った日本人の方の何人かとは今でも連絡を取り合い、たまに飲んだり、長崎に行った際に自宅に泊めてもらったりと日本にいては絶対に交わることのない方々と繋がることができました。

一番驚いたのは帰国して約半年後に熊本を一人で旅行している際にカンボジアで仲良くなった方と阿蘇山でバッタリ会ったことで、改めて世界は狭いなと実感しました。

仲良くなった方の中で長い方は10日程、短い方は数日間だけ一緒に過ごしましたが、このような短期間でもかけがえのない出会いとなり、旅の醍醐味に触れることができました。

他にもカンボジアで2日間にわたって観光案内をしてくれた現地の方はとても親切で、良いガイドということが口コミ伝いで日本人バックパッカーに伝わり、収入が安定し、豪華な宿泊施設を建てたという報告をFacebookで見た時はなんか嬉しくなったのと同時に良いことをしていればいつか自分に必ず返ってくると感じました。

しかし、このような方は稀でまだまだ生活に苦しんでいる方が多いのが現状です。

学校に行けず、家族を助けるために花を売り歩いている少女やスリをした物を売って生活の足しにする者、言葉巧みにだましお金を取る者がいることなど世界一安全な国の一つの日本にいては気づかないことも教えてもらいました。

そのような社会や経済状況、文化、人の違いをトータルで感じ、理解し、郷に入っては郷に従えの気持ちで旅をすることをお勧めします。

最後に私は約1ヶ月間の旅を往復の航空券、宿泊代諸々含め約10万円程でした。

もちろんお金では買うことのできない経験を多くさせてもらいましたが、逆に言うと10万円で日本にいては経験できない様々なことを経験できると考えるととても安いと感じます。

数十年前と比べると格安航空会社の台頭で航空券の価格が下がり、容易に海外へ行けるようになった今、海外に行かない理由はないと思います。

時間がない、お金がもったいない、怖い、親からNGがでてる…など様々な行けない理由があると思いますが、”理由”であると同時に行かないための“言い訳”にもなっている可能性があります。

ことわざに“可愛い子には旅をさせよ”という言葉があり、一人旅を経験した今、この言葉の意味が物凄く分かり、自分に子供ができたとしたらどんどん海外に行って欲しいと思っています。

Spare the rod, and spoil the child.

可愛い子には旅をさせよ