うさぎ

【うさぎの都市伝説】
うさぎは鳴くの?!

茶色いうさぎ

うさぎの都市伝説の第3回目の今回は「うさぎは鳴くのか否か」について書いていきたいと思います。

動物の鳴き声というと犬だと「ワンワン」、猫は「ニャー」、ライオンは「ガオー」といったものがありますが、うさぎはというと…思いつきませんね。

うさぎの音で特徴的なのは「ピョンピョン」という飛び跳ねる音ですが、鳴き声ではありません。

ということを踏まえ、「うさぎは鳴くのかどうか」という答えは正常であれば鳴かない」という回答になります。

たまに診察で「うちの子、ブーブーと鳴くのですが…」とおっしゃる方がいますが、それは正確にいうと鳴いているのではなく「鼻を鳴らしている」というのが正しく、何かを要求している時やストレスを感じている時などに鼻を鳴らすことが多い印象です。

もちろんその子の意思とは関係なしに、慢性的に鼻が鳴っている場合は鼻腔に腫瘍や炎症がある可能性は否定できませんが、その子自らブーブーと鳴らしているのであれば、ほとんどの場合問題にはななることはありません。

先ほどの回答で”正常であれば”という前置きをしましたが、その理由はたまに「キーッ、キーッ」と鳴く子がいて、この時は誰が聞いても明らかに鳴き声と分かるのですが、こういった鳴き声を発する時は極度のストレスを感じ、身の危険を感じています

診察でもたまに注射を打った際や保定(体を抑えた時)した際にこのような鳴き声を発する子がいますが、もしそのままのストレスをかけた状態でいると半身不随や最悪の場合、死に至る可能性もあるので、すぐに処置をやめて床に下ろし、ストレスから解放します。

しかし、うさぎをあまり診ない動物病院ではこの鳴き声が異常と気づかず、鳴かせたまま診察や治療を続けることで事故が起きてしまうので、このことが動物病院でのうさぎの事故が多い要因にもなります。

そしてこれを経験した獣医師はうさぎを診なくなり、結果としてうさぎを診察する動物病院が少ないといった現状があります。

詳細は省きますが、Youtubeにある方が「うさぎは鳴く」といった動画をアップしており、動物病院でうさぎが鳴いている中、診察をしている様子を恐らく飼い主さんが撮影したものを投稿しているのですが、コメント欄に「鳴いて暴れているのに離さない先生のプロ意識を感じる」、「先生の反射神経すごい」といったものが多数見られ、視聴者の中にも「この鳴き声をしたらまずい」とご存知の方は少ないと感じました。

うさぎの中には極度にストレスを感じた時に鳴く子もいて、そういった子は処置しただけでも半身不随や亡くなるリスクもあることは頭の片隅にでも入れておいて欲しいのですが、不安を煽るつもりはなく、極度に心配し過ぎない程度にふわっと覚えておくことをお勧めします。

以上のように今回はうさぎの鳴き声についてまとめてみました。

正直この記事を読まれている方の中にもうさぎが身の危険を感じた時に鳴くというのを初めて知った方もいらっしゃると思いますが、ご参考になれば幸いです。