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【うさぎの都市伝説】
うさぎに水を飲ませてはいけない?!

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うさぎの都市伝説で私が最も驚いたのが今回の「うさぎに水を飲ませてはいけない」かもしれません。

人間の世界でも一昔前は「運動中に水を飲んではいけない」といった指導方法があったとよく耳にしますが、今日では考えられないことです。

「うさぎに水を飲ませてはいけない」という都市伝説がどこから伝わったのかは不明ですが、今回はこのことについて書いていきます。

皆さんもご存知のようにうさぎは人間と同じ哺乳類動物です。

陸上で生活する哺乳類動物は多少の飲水量の違いはありますが、「水がなくては生活できない」生き物です。

その中でも日々診察していると、うさぎはむしろ動物の中では飲水量が結構必要な動物種なのではと感じています。

というのも、うさぎの身体は大きく胸腔(心臓や肺が存在する部分)と腹腔(胃や肝臓、腸などが存在する部分)の2つに分けることができ、犬猫など他の動物と比べ、うさぎは胸腔の割合が小さく、腹腔の割合が大きい動物で、イメージで言うと犬猫が胸腔:腹腔が3:7程なのに対し、うさぎは1:9といった感じです。

腹腔には胃や肝臓、腸、膀胱などがあり、正常なうさぎではこれらの臓器が豊富な水分で満たされているので、他の動物と比べ、体積に占める水分の割合が多い動物で、水を飲まないと身体から水分がなくなる脱水状態に陥ります。

そのような点からすでにお分かりだったとは思いますが、「うさぎに水を飲ませてはいけない」というのは完全なる都市伝説であり、必ず水は与えましょう。

たまに診察時に「水を飲む量が増えた」や逆に「減った」というお声を聞きますが、うさぎの飲水量は牧草やペレットの食べ具合によっても変化しますし、室温の変化などでも増えたり減ったりします。

飲水量の多少の変化は食欲や便の形や量、太ったや痩せたといった体型の変化、血液検査などで腎臓や肝臓の値をチェックし、問題なければそこまで気にされなくていいと感じます。

以下の記事にお勧めの飲水ボトルや器タイプのもの、介護が必要になった子に便利な飲水ボトルも紹介していますのでご参考にしてみて下さい。