今までうさぎに強制給餌をした経験はありますでしょうか。
元気で健康な子の場合はやったことのない方も多いと思います。
今回はその強制給餌についてやるタイミングやお勧めの強制給餌用フード、強制給餌の方法について書いていきます。
1. 強制給餌とは
強制給餌はご飯を食べないからといってすぐやるものではなく、食欲が全くなく、腸の張りの良し悪しや腸ガスの有無などをトータルでみて、強制給餌すべきか否か判断します。
強制給餌をするうさぎには何日も食べていなくて、腸の張りがほとんどない子や腸ガスが多い子、高齢や神経疾患などで寝たきりで自ら食事ができない子などが挙げられます。
食欲がなく、便の大きさや数がイマイチな場合はすぐに動物病院へ連れていき、獣医師の判断を仰いでから強制給餌をするようにしましょう。
2. お勧めの強制給餌用フード
①ライフケア(イースター)
バニーセレクションシリーズで有名なイースターから販売されている強制給餌用のフードになります。
私が働いている動物病院ではこのライフケアを使用しており、非常に与えやすい良いフードです。
②ハービーケア(OXBOW)
ラビットフードや牧草でも有名なOXBOWの強制給餌用フードで、アップル&バナナ、ハーブ、とても粒子の細かいファイングラインドの3種類が用意されています。
アップル&バナナはほのかに甘い香りがするので上記のライフケアと比べ、嗜好性がいいですが、選り好みしてしまう子になる可能性もあるので個人的にはライフケアから与え、ライフケアの食いつきがイマイチな場合にハービーケアを与えることをお勧めします。
3種類とも強制給餌用のシリンジ(後述)で難なく与えることができるので、ファイングラインドでなくても問題ありません。
現在、Amazonでの販売はなく、楽天市場でのみの販売のようです。
3. 強制給餌のやり方
まず強制給餌用のシリンジを用意します。
個人的にはニプロ製の10mlシリンジが一番使いやすいですが、これはお好みで選んでもらって大丈夫です。
シリンジと強制給餌用のフードを用意したら、容器にフードと水を1:1程の割合で入れ、一度かき混ぜ、ある程度とろみがついたらシリンジ内に入れ完成です。
ただ、とろみがあまりなくてもよく飲んでくれる子もいれば、サラサラでないと飲まない子もいる(特に食欲がない子に多い)ので、その子にあったとろみ具合で作りましょう。
また、水でなくリンゴジュースや野菜ジュースなどで作る方法もありますが、これも前述した通り、選り好みするようになる可能性がある為なるべく水で作ることをお勧めします。
1度に飲ませる量はその子の体格や食欲の有無によって変わりますが、5~20mlでいいでしょう。
無理に強制給餌するとそれが原因で胃腸の動きが悪くなることもあるので、1度に多く入れるよりかは、1回当たりを少なく与え、何度も飲ませるようにし、食欲、便の状態が少しずつ戻ってきたらそれに合わせて強制給餌の回数も減らしていきましょう。
以上、強制給餌について書きましたが、現在強制給餌されている方はやり方が合っているかどうか確認していただき、そうでない場合は頭の片隅にでも入れていただけたら幸いです。