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牛魂祭

先日、担当地域の牛魂祭に出席してきました。

牛魂祭は獣魂祭、動魂祭、畜魂祭とも言われることがあり、これは家畜の霊を供養し、恵みに感謝するために年1回行われています。

獣医学科や動物関係の大学でも実験動物を供養するために毎年行われています。

日々の診療では病気になった牛が治療で全て良くなるわけではありません。

肉牛では予後不良の場合、即屠畜(肉になること)にしますが、乳牛の場合は色々な事情があり、予後不良の場合は安楽殺することがほとんどです。

また、和牛は健康でも必ず最後には屠畜されます。

このことは言ってしまえば人間の勝手かもしれません。

しかし、大昔から野生動物を捕まえ肉にしたり、ミルクを搾ったりと人間が生きていくうえで、切っても切り離せなと私は思います。

また、実験動物に関しても、獣医療の発展のみならず、新薬開発などヒト医療の発展にも大いに寄与しています。

最近では「お金を払っているんだからうちの子にいただきます、ごちそうさまを言わせるな!」と言う親もいるみたいです。

私は“いただきます”“ごちそうさま”という言葉、食卓に並べられた食材に関わった全ての人に感謝し、また肉や野菜など自然の恵みに感謝するとても大事な言葉だと思っています。

ですから、お金を払っているからどうこうではなく、礼儀として言うべき言葉だと思います。

話が少しそれましたが、今回牛魂祭に出席し、改めて命の大切さを実感しました。

これからも自然の恵みに感謝し、食事の際には必ずこの言葉を言いたいと思います。

「いただきます」そして「ごちそうさま」